展示会ブースを企画する時に注意するポイント
- 公開日|
- 2025.10.24
- 最終更新日|
- 2025.10.24

展示会出展でビジネスを拡大させたいとお考えの方は多いと思いますが、この記事では展示会に出展する時の注意点をまとめました。
目次
1. 出展の目的と自社のターゲットを決める
展示会出展の目的は何かを明確にしておきましょう。新規商談の獲得、業界での知名度の向上、新商品のマーケティング、新規参入業界のニーズ調査など目的はさまざまです。
出展で何を達成したいのかを明確にしておきましょう。
また、どのような来場者(対象顧客)にアプローチしたいのかを具体的に設定しておきましょう。ターゲットが明確になれば、ブースのデザインや展示内容、プロモーション方法も自然と決まってきます。
例えば、XX業界の生産技術担当者、売上高50億円クラスの中堅企業の経営者層 などです。
展示会は、進行していく過程で「こんなモノも出したい」「こういう人達も呼びたい」といった意見が出てくることがあります。
その意見に従ってしまい、結局何を伝えたいブースなのかが分からなくなることがあります。
2. 数値目標
目的を達成するために必要な目標を設定します。
出展が成功だったかを客観的に判断できるようにするためには数値目標が必要です。
数値目標はKPI(キー・パフォーマンス・インジケーター)とも言います。
売上金額は特にBtoBの場合、商談決着までの期間が長いため途中で途切れないよう、MAツールなどで追いかける仕組みを作ることが必要になります。
数値目標例
- 名刺獲得枚数 → 500枚/日
- アンケート回答数 → 100枚/日
- 商談シート記入数 → 50枚/日
- 商談、見積依頼数 → 5件/日
- アポイント獲得件数 → 5件/日
- 売上金額(展示会起点で1年以来) → 1000万円/出展
名刺枚数を追いかけない
商談見込みの薄い名刺数だけを集めてもフォローしきれずに無駄な労力がかかるだけです。
それよりは、商談につながる可能性の高い(確度が高いと言います)客の名刺を集められるようパネルやアンケートで工夫します。
3. ブースのデザインとコンセプト
第一印象
遠くからでも目を引き、何の会社・製品・サービスを提供しているのかが一目でわかるデザインを心がけましょう。大切なことは通路から来場者がブースを見て3秒以内に「何を扱っていてどんな特長を持つ企業だ」ということがわかるブースにすることです。
従って、多すぎてテーマが分かりにくかったり、異なるジャンルの商品を複数並べたりすれば外から見て分かりにくいため、結果的に訪問されないブースになります。
ブランドイメージ
企業やブランドのイメージに合ったカラースキーム、ロゴ、フォントなどを活用し、一貫性のあるデザインで信頼感を高めましょう。
確認事項
- ユーザーに支持されている理由
- 会社のポリシー、製品開発のポリシー
- 今、ユーザーが気にしている言葉(ホットワード)
- ホットワードに対するお客様企業の対応
- 他社との差別化ポイント
- 競合企業名
視認性
ブースの外から来る来場者の流れと動線を考え、キャッチコピーや主要なメッセージは、遠くからでも読みやすいように大きく、分かりやすく表示しましょう。
自社の小間位置から人の流れを考えます。
ホール入口や道幅の広い主通路からどの向きにお客様がブースへ流れてくるかを考えます。
また目に触れる順番を考えて来場者が理解しやすいように設計します。
- ①何を扱っている会社かを理解
- ②どんな商品かを理解
- ③会社の特長や他の商品を理解
照明
明るく、展示物を効果的に照らす照明を選び、ブース全体の雰囲気を向上させましょう。
レイアウト
来場者がスムーズにブース内を回遊できるよう、動線を考慮したレイアウトにしましょう。展示スペース、商談スペース、休憩スペースなどをバランス良く配置することも重要です。
体験性
製品やサービスを実際に体験できるコーナーを設けることで、来場者の興味を引きつけ、記憶に残しやすくなります。
4. 展示内容と訴求
出展品は複数の中で、どれが今回最も訴求したい商品なのかを決めます。
漫然と商品を並べているだけでは、パッと見た時に目に入るものがなく立ち止まるきっかけになりません。
注力商品を使ってレイアウトやスペースで差をつけることや展示方法を変えるなどをして、その商品が集客のきっかけになるように展示を工夫します。
また、お客様の入り口と出口を考えておくことで、入りやすいブースになります。
5. スタッフ
教育
製品知識や接客スキルを持つスタッフを配置し、来場者からの質問に的確に答えられるように準備しましょう。
積極性
来場者に対して積極的に声かけを行い、コミュニケーションを図りましょう。ただし、強引な声かけは逆効果になる可能性もあるため注意が必要です。
役割分担
呼び込み担当、説明担当、商談担当など、スタッフの役割を分担することで、効率的な対応が可能になります。
6. 事前告知とフォローアップ
事前告知
展示会への出展情報をウェブサイトやSNS、メールマガジンなどで告知し、来場を促しましょう。
フォローアップ:来場者から得た名刺やアンケートなどの情報を整理し、会期後速やかにフォローアップを行いましょう。
7. その他
予算
ブースのデザイン、装飾、運営にかかる費用を事前に明確にし、予算内で効果的なブース企画を行いましょう。
スケジュール:企画から準備、会期中の運営、撤去までのスケジュールを具体的に立て、余裕をもって準備を進めましょう。
安全性
来場者やスタッフの安全に配慮したブース設計、運営を心がけましょう。
これらのポイントを考慮し、展示会の目的とターゲットに合わせて最適なブース企画を行うことが、展示会を成功させるための鍵となります。



